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Q.お経はなぜ読む(誦む)のですか?

 お釈迦さまの教えは、はじめは文字に記されませんでした。お釈迦さまから弟子たちに直接伝えられていました。

 

 そして、お釈迦さまが亡くなりました。それまでは、弟子たち修行者たちは、疑問があればお釈迦さまに直接聞くことができたのに、それができなくなりました。そこで、お釈迦さまのありがたい御教え(みおしえ)をまとめる必要がでてきたのです。

 

 弟子たちは、みんなで集まり、自分が聞いた教えを発表しあい、お釈迦さまの御教えが整理され、まとめられていきました。まとめられたものをみんなで声に出して唱え、それが次の代へと伝わっていくうちに書物となり、現在のお経の形になりました。

 

 書物となっても、声に出して唱えるという形は続けられました。唱えることで、お釈迦さまの御教えは私たちの心に響き、そして定着し、また、それを聞いた誰かの心にも刻まれていくのです。

 

 お経はなぜ読むのか。それは、お釈迦さまの御教えをしっかりと心に刻むために読むのです。自分の心に、誰かの心に、そしてご葬儀や法事においては、亡き人に、尊い教えを届けるのです。

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