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Q.塔婆のギザギザは何を意味しているのですか?

 塔婆は、お釈迦さまのご遺骨(仏舎利ぶっしゃり)を納めた五輪塔の形を模しています。五重の塔も五輪塔が発展したものです。一番上から、空、風、火、水、地を表しています。

 

 昔のインドの思想では、私たちの住むこの世界は、空、風、火、水、地(五大 ごだい)によって構成されているとされていました。さらに、これら五大に「識」も加えた六大が世界の構成要素であるというのが仏教の教理です。

 

 また、五輪は五体を意味することもあります。頭、両肘、両膝の5つの丸みのことです。

 

 つまり、五輪塔は、一つには人間の姿であり、一つには仏さまのお姿であり、また一つには世界万物のすがたでもあるのです。

 

 世の中のすべては、物質と精神、身と心とで作られています。空風火水地の五大は物質を意味し、識大は精神界を意味します。

 

 五輪塔は五大であるから、物質界のみを表示しているようにみえますが、心は見えないものであって、この五大の中にまんべんなく含まれていると考えるのです。

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